歌姫アリスとケンカ

予告したようにアリスとケンカした時の話を一つ。

もう、アリスと出合ってかれこれ7ヶ月余りになります。出合った時から彼女に一目惚れした僕。
ビンタされようが、つねられようが時々お店に通って彼女に気持ちを伝えて来ました。

が、アリス自身の気持ちが解らない。

最近いい加減に「好き」とか「嫌い」とかどう思っているのかの返事が欲しい。そう思い出していた僕。「嫌い」なら「好き」になるように努力はするし、「好き」なら今以上に良い関係を築けたらなぁという気持ちからです。
恋人とか彼女とかの「くくり」で彼女を縛ろうとは思っていません。今の彼女の立場上、恋愛というのは難しいのも知っていますから。

ただ気持ちが知りたい。

そんな事を思った僕の行動、嘘をつきました。

「アリス、話がある。来年の1月くらいにね、転勤で東京に行くことになりそうなんだ。そしたらもう殆どアナタとは会えない。会えないなら気持ちだけ教えてくれないか?」

と。この嘘が功を為さなかった時のリスク、「会いたいけどもう会えなくなる」という事。この嘘が嘘と発覚した時のリスク、「嘘つきと思われるであろうし、日々築いてきた関係も崩れ去る」という事。

それも承知の上で嘘をアリスに伝えました。

「やだ!東京ダメ!」

「でもね、来週会社に返事しなければならないんだ。来週のお店のクリスマスパーティに来るからその時アナタの答えを聞かせてよ」

「やだ!フリーになってから返事する」

彼女がフリーになると言う事は2年後、多分そこまで今のアナタの言葉では僕を繋げないし、僕も気持ちが変わらない自身がない。

「2年したら任期終わって名古屋に戻ってくるから大丈夫だよ」

「でもやだ!東京ダメ!」

そう言った話の繰り返しで昨日のクリスマスパーティーを迎えました。

~つづく~

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