昨日の話の続きを一つ。
返事がない事を分かっててライラにメールをした僕。
そしてその翌日、僕は東京にいました。
住まわれてる方には分からないかも知れませんが、ホントに人が多くて、過去にあった事なんてすぐに忘れ去られるような街です。
その日の夕方、知らない携帯番号から着信がありました。仕事上、自分の携帯からお客さんに電話するので一回目は無視しておりました。その後、短時間で非通知を含め、何件もその番号から着信が有った為にかけてみる事にしました。
「もしもし?そちらから何度か連絡あったんですが?」
「あなた、○○さん(僕の本名)?」
「あなたはどちら様ですか?」
「どちらでもいいんですけどね。フィリピンのライラさん、知ってるでしょ?」
ホントにその言葉を聞いたとき、時間が止まるかのように感じました。続けて名を名乗らない無礼な男は話します…。
「私ね、こんどライラさんと結婚するんですよ。でね、彼女がね、もうあなたからの電話もメールもやめてくれって言ってるんですわ」
「そうですか。わかりました、やめます」
出来るだけの僕なりの男らしさを見せようと思いましたが返答に精一杯でした。
「一つだけ聞いてもいいですか?あなたと僕は付き合っていた時期が重複していたって事ですか?」
「それは違います。ライラは五月に別れてから彼女と私は出会いました。そして3ヶ月一緒に田舎で一緒に居て、親にも挨拶して、結婚の手続きをふんでいます。あなたとはライラが岐阜にいたときの彼氏だとは聞いています。でもね、私達結婚するんですよ」
「そうですか。おめでとうございますと彼女に伝えて下さい」
「そういう事なんでお願いしますよ」
声からして中年の男は電話を切りました。
その時僕が居た新宿の街は薄暗いグレーに染まり、一人路上で立ち尽くしました。
コメント
イヤイヤ、でもこれで気持ちの整理ができましたね。