続・誰も振り向かない夜 

どうも、寝れないbaliwです。

 

うたた寝して目が覚めたら寝れない、

どうせならずっと眠りに落ちていたいのにね。

 

 

いや、先月も公約通りにフィリピンはアンへレスの街に行って来ました。

同僚と二人で。

 

 

それの旅行記をつらつらと書いていこうかどうか、

参考にする御仁はいるのか、読み物として面白いのかどうかを考えると書く気になれん。

 

あまりに前に書いたシリーズが痛い。

 

自分でも知ってる。baliwだもん。

 

 

もうすぐで不惑を迎えんとするイイ大人が何て稚拙な性描写を書いているんだろうかと。

少しの反省と大いに向けられた白い目で見られる事への反抗として今回も書く事に決めました。

 

 

個人のブログだから嫌なら読まないでね。

 


 

NTT docomoと書かれたギャラクシーを片手に彼女はメールで女友達に連絡を取っている。

 

「昨日のお客、チョロいわ」

「でも気前良くて結構上手だったよ、お土産持って帰るね」

 

とでも書かれていたなら僕は満足する。

 

多くのブログで「とりあえず食っとけ」と書かれているジャリビーの甘ったるいスパゲッティを食べるのは何回目だろうか。

 

 

別に好きでも何でもなくハンバーガーショップに麺類が有るのが珍しいから食べているだけで紹介するブロガ―も他にトピックを見つけれなかったんかと毎回思う。

 

 

小柄な彼女がスパゲッティをセットにしてホットドッグまで頼んだのはホットドッグはお土産なんだとも知っている。

 

ジャリビーで済んだのはラッキーだった。

彼女がもう子供を養っているからということも有り、落ち着いた感じで居心地が良い。

 

 

あまりの居心地の良さと彼女の慈愛に満ちた態度についついあげる予定で無かった僕の使い古したxperiaを事が始まる前に手渡した。

 

液晶が少し割れているにも関わらず喜んでくれた彼女に僕は嬉しかった。

 

メールする小柄な彼女と目が合うまでしばらく見つめる。

友人は小柄な彼女を美人だと言ってた。そうなんかな。

 

 

そんな風に賛辞を送っていた彼はフィールズの真ん中のレストランで夕食後、

「初日だし、どうしよっか?」と話している矢先の2分後に彼が前回寝んごろになった少女に発見され手を引かれ少女の店に引き込まれたのは奇跡だと思う。

 

 

残念ながら彼はその日は僕の品定めを横から眺めるしかなかった。

 

「baliwが今夜フリーだからさ。他の店回ってから後で来る」

 

と予約で3000ペソ払っていた彼は不幸か幸か。

 

 

隣の芝が青く見えたからこの小柄な彼女を美人と評したんだろうか。

 

 

指をくわえて羨望の眼差しで僕を見るんだろうなと予測していてけども、予想が外れた。

 

 

その少女を迎えに行くまでのわずか数時間でもこの世の春を楽しもうとする彼が隣に居た。

 

 

2階席で僕と指名した小柄な彼女、そして彼。

彼はすぐに小柄な彼女の友達を紹介され気にいったらしく、はべらしチューチューしていた。

 

 

「ね、baliw。ここから前回出来なかった札束をばら撒いていいかな?」

 

彼は酔っていた。

 

「やめときな。みっともないよ」

 

 

斯く言う僕も酔っていながらも助言した。

 

それでも酔っていた彼は1000ペソをすべて20ペソに両替する事をウェイトレスに頼んでいる。

高みの場所から紙幣を撒くという光景。

 

 

前回初めて目の当たりにした人としての浅ましさが如実に現れた光景。

札を踊りを忘れ目の色変えて取ろうとする女達。

それを見て悦に浸る男ども。

 

 

悪趣味だ。

 

 

ちなみに前回の旅行で初日に買ったあの「黒髪の美少女」もこの店で見つけた。

 

 

ただ彼女はその光景を眺めるだけで札を一切拾おうとはしていなかった。

 

 

今回も居たら指名しようと思っていたのに辞めたんじゃないだろうか、そこまで太い精神の持ち主じゃなかった。

田舎にでも帰ったんかね。

 

「黒髪の美少女」の記憶の中のどこかで、男どもに好き勝手に身を弄ばれた思い出の一つとして僕との件がこびりついていれば良い。

 

僕より若い分、友人は無茶をしたがるな、と小柄な彼女を口説いていた。

 

 

「ごめんよ、若いからお金撒きたいだって。」

「ううん、イイよ。あ、でも向こうで今やろうとしてるわ」

 

 

彼女が指差す向こうの2階席から小太りの目の細い男数人が20枚程度の20ペソを撒く瞬間だった。

 

 

紙吹雪にすらならない量に狂喜する1階の女達。

 

さらに目を細める目の細い男ども。

 

僕が明らかに憤慨した表情を小柄な彼女は見て大きい目でハッとしていた。

 

 

「友人、なんやアレは!あんなんでイイのか?あんなんやりたいんか?」

 

「いや…だってせっかくやから…」

 

「ちゃうねん!あんなチンケな事で偉ぶっているアイツらに負けてイイんか?俺も撒く!1000ペソ両替や!」

 

「え?」

 

 

席に座っていた僕以外の3人が僕を見る。

 

 

明らかに初日の旅の疲れと久しぶりの薄いサンミゲルに酔ってたんだろう。

あの連中だけには負けたくないと。

 

 

僕にも20ペソの束が手元に置かれる。

 

「ええか?こんだけでエエのか?今なら倍プッシュで行くか?」

 

「baliw、いやさ、初日だし」

 

「ほうか。ほなウチらは3階席から撒くで!しかも左右同時にや!」

 

 

年を取ると変なトコでの沸点が低い。アホだと思う。

 

 

彼女らを引き連れ3階席に。

平日なのでスタッフが居るだけで客はいない。

 

友人に左翼に回るように指示し、僕は右翼に回った。

もちろん右だろ。

 

 

数人の1階で踊る女達も僕らの行動に気付いたんだろう。

早くしろとせかす。

 

吹き抜けの3階の左右は響く音響で友人とジェスチャーで同時にカウントダウンで撒くぞと伝える。

 

友人のOKサインが帰ってくる。

下から「KUYA!」との声も聞こえる。

 

 

3、2……

 

2階席のあの連中に一瞥をくれてやる。

 

1、

 

 

ファサッという感じで左右から撒かれる紙幣。

下からの声が聞こえる。

 

 

一回で撒けなかった、2回目のファサッ。

 

まだすべて撒けない。

 

 

向こう側の友人も苦労している。

何故かさらにイラっとした。

 

 

「あなたがた!こんな小額紙幣を撒く事で自分を見失ってはいけません事よ。(以下略)」

 

 

と日本語で怒鳴りながら3回目で札を空に投げつけた。

実際は1万倍くらいもっと酷い事を叫んでいた。

 

 

虚空に投げつけた後の僕は確かにアドレナリンが出まくっていた。

異常だったと思う。

 

 

横を見ると小柄な彼女が僕を見ていた。

「満足した?」

慈愛に満ちた彼女の笑顔があった。

 

(つづく)

 

 

今回はまた痛いです。
クリックくらいしてね、常識人さんたちは。


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